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半径5メートル 第7話 ワンオペ狂騒曲 感想

半径5m問題にもどる。それにしても記者や家族が当事者ケースが多すぎる。だからこそ身近にリアルに感じられるのだろうけれど。

 

解決出来た問題ではないけれど考えさせられる話だった。特に印象的だったのは宝子がフーミンに言った「その当たり前はフーミンだけが引き受けなきゃならないことなのかな。」 子育て真っ最中で夫が単身赴任中の先輩の尻ぬぐい。自分の仕事にも支障をきたすほどの手伝いをなぜあなただけがやるのか。組織には誰かの助けが必要な時に全員が共有できるシステムが大切だと感じた。適材適所で人によっては簡単だったなんてこともこのドラマのようにあるかもしれないし、人海戦術でやればあっという間に終わることもある。1人で抱え込まなくてもよい環境をいかに作れるかが大事なのだ。

 

そうは言っても茶器を準備できた人脈やそれを頼める信頼は個々の普段の努力のおかげなわけだけど。大きな幹が倒れないのは下に一生懸命根っこを張りめぐらしている者たちがいるおかげなのだ。各々の成長を促しつつ太い根でつながった組織こそが頑丈な幹になるのだろう。

 

意外と掘り下げてほしかった子供とスマホ問題。我々が子供だった頃のファミコン問題よりも当事者は辛いだろうと推測する。ゲーム機のあるなしによるプラスマイナスはたかがしれている。ゲーム制作者やプロのeスポーツ選手になれる人は別のジャンルでも器用である可能性は高いし、ゲームをしている時間の生産性のコスパは悪い。三国志や戦国武将に詳しくなったり、ときどき巻き込まれるゲームあるあるの意味が分かることくらいだろう。しかしスマホは違う。ゲームすら機能の一部に過ぎない万能性。情報を得られる量やスピード。そしてそれを他人と共有可能なこと。これがスマホを持っている者と持っていない者の大きな違いといえる。むしろ社会人になれば情報の共有は任意でいいが、学校という狭い組織に属している間はSNSの脅威は凄まじいと想像する。まだ携帯の普及率が低い時代に学生を終えられていて良かったと思う。

 

人類がインターネットの世界を制御できる時代はくるのだろうか。