リアルタイムで追いかけるつもりが忘れていたので再放送を録画して観ている。
世界観というか作り出している雰囲気が良い。シシド・カフカ演じる主人公葉村晶を中心にセット、カメラワーク、BGMがこだわって制作されている。
さすがNHKと言うべきか。最近は屋外のセットでも屋内感はかなり無くなってきた。昔のドラマのようないかにもなセットの感じがなく、リアルにドラマ内に中和されている。まるで外にいるかのように見えるのは照明の調節やカメラの精度も上がり、技術スタッフのこれまでの努力の積み重ねであろう。
その演出にシシド・カフカも負けていない。
7話完結のドラマなのに見事だと思う。
中盤の4話まで観たがストーリー、謎解き、演出どれも素晴らしい。このクオリティで最後まで走ってほしいと思ったら、残りの3話は1話完結ではなく連続作らしい。実質残りは最終章のみ。原作の感想を見てみると結構問題作でドラマ化していいのかといった話らしい。少し我慢できず原作の試し読みでさわりをのぞいてみた。微妙な設定の違いと小説特有の言い回しにイメージが変わりそうだったので先は読まないことにした。あまりこういうことはないのでそれだけドラマの出来が良いということだろう。最後まで目が離せない。
それにしても2020年冬ドラマは観ている作品の満足度が高い。絶対零度、テセウスの船、麒麟がくる、スカーレットの後半等々。もちろん離脱したものもあるが、毎週楽しみな作品があるというのは幸せだ。なかなか時間がなく麒麟以外の感想をアップしきれないのが悔しい。ハムラアキラはすべて観れたらぜひアップしたいと思う。傑作は記憶だけにとどめておくのはもったいない。