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夏ドラマ 2019 感想 なつぞら べしゃり暮らし これは経費で落ちません!

ただいま秋ドラマのリアルタイム感想用の作品を見定めている。そのため各クールの初月はなかなか書くことも出来ないので、9月までに終わった作品の中で良かったものをピックアップ。

 

「なつぞら」 朝ドラ第100作目。総じてまわりの評判はあまり良くなかった。まわりといっても自分のまわりはほぼ40代以上。前の「まんぷく」が高評価だった分、身近な若い人の感想は聞けてないが年寄受けは芳しくなかった。自分的にまず良かったことは「半分、青い。」では中途半端だった漫画制作編が今作のアニメーション制作編では濃かったところ。アニメ創成期の雰囲気が伝わってきた。現実はもっと壮絶で、全く綺麗なものではなかったと思うけれど今では当たり前に観れている漫画動画の成り立ちは、良い意味での妥協と実験を積み重ねた努力とアイデアの結晶だった。北海道編や兄妹の再開などその他の見ごたえも十分合格点だったと思う。最後のワンクール分が監察医朝顔の茶子先生と亜矢美さんのキャラ被りが凄かった。

 

「べしゃり暮らし」 森田まさのりの漫画が原作だが未読。お笑いも漫画も大好きだけど融合は危険な気がしてあえて避けていた。面白いかどうかが勝ち負けなら、物語上の漫才も面白くなければ成立しないと思っていた。でも話の本筋はそこではなかったのでドラマ内の漫才も割と観れた。漫才コンビを維持していくことの葛藤が苦しくも奥深く面白かった。お笑い界には完全アドリブ漫才のコンビは未だに現れない。ダウンタウンのガキ使トークのようにある程度の面白さの信頼を得なければ舞台や番組でもなかなかさせてはもらえないだろう。天才肌のアドリブ漫才を現実で見てみたい。

 

「これは経費で落ちません!」 信頼の多部ちゃんなので観てみた。最近だと清原果耶や古くは緒川たまき等、笑顔少なめ演技の女優が好きだ。今週第一話が終わった「同期のサクラ」の高畑充希の無表情キャラはちょっと違う。面白い不愛想ではなく、不愛想が似合っているキャラが良い。

前半はそこまで面白さを見出せていなかったのでリアルタイム感想からは除外したが、江口のりこやベッキーが加わった後半は賑やかさとスピード展開が心地よかった。それから彼氏役の重岡大毅。なんか昭和くさい独特な演技だなあと感じながらも、最後まで存在感があり不思議な魅力があった。

社内のシーンが占める割合が多かったので少し息苦しかったが、主人公の実家とか彼氏の家族とかのシーンで奥行きを出してくれると良かった。予算や時間の関係で仕方がないとは思うけれど予想以上に良かっただけに、ちょっとこじんまり低予算感をぬぐいきれてなかったところが唯一残念なところ。

 

 秋ドラマは何を見ようか。今年は決めるのが難しい。