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アイドルグループの休止について

「無責任ではないか?」の返しに「今後の活動が誠意」はアレっと感じた。

 

今回の嵐の対応はマスコミへの情報流出もなく、まずファンに向けて発信し、すぐに記者会見・質疑応答という完璧なものだったということを前提として1点だけ残念に感じたことだ。まわりでも、ツイッターなどでも同様の感想を1日経ったが遂に見つけることは出来なかった。少数派の考えになることはこれまでよくあったが、誰も見つけられなかったことは初めてだ。たぶん私の考えが間違っているのだろう。それでも感じた違和感を記しておく。

 

質問者は嵐の功績を称えつつ慎重に質問していた。その心の内を最も知りたいのはファンであろう。アイドルグループはどんなに実力があり人気があったとしても、根底を支えているのはファンであり、ファンがお金を出してCDやライブチケットを買い、ファンクラブ等を維持しなければ成り立たない。冷たい言い方をすれば株主みたいなものだ。支えていた会社があと2年でやめますと言ったらどうだろう。

 

今回の質問の責任というのは今後も続いていくと思っていたグループを2年後に休止すると設定したことに対することであり、これまでの功績やこれから償うからという答えで返せることではないと思う。人気がなくても1人でもファンがいたグループならどんな組織にも生まれる責任のこと。解釈が間違っていると知人には指摘されたが、今回の責任というのはファンの哀しみのことだと思っている。誰も40才50才になってもアイドルとして強制は出来ない。ただ昨今は年令がそれなりでも頑張っているアイドルが多くいるご時世。まだ40前である嵐のファンの中でも青天の霹靂だった人は少なくないはず。今後もまだ活動は続くと思っていたファンに対しての休止宣言はショックなことで、理由に関係なく詫びなければならないことだと考える。※今回の責任をビジネス的なことと捉えると猶予2年は最大限の配慮だと思う。

 

これが誠意であるとか、責任を果たせたかどうか2年後の評価で判断しろとかは全く言う必要はない。無責任という言葉を真っ向から反論しているだけだ。それを反論できるのはファンが納得した場合のファン自身の気持ちだけであり、嵐自身がましてや今すぐに無責任を反論する立場ではない。今後の2年間で無責任かを判断してほしいという言葉は、その前に休止することへの謝罪があって初めて成立すると思う。キレ気味に言うことではない。

 

SMAPの解散のダメージからか世間はそうではないアイドルグループ像を嵐に追い過ぎて、少し彼らを優等生と見過ぎている。個々の活動もバラエティも出来るアイドルグループの先駆者だったSMAPは、先頭でいたが故の障害やストレスを飲み込んできた。それが最後に空中分解してしまったかのような終わり方になったのは、進む先に盾になる人がいなかったからである。嵐が軋轢を生まずにアイドルグループ活動を一旦終えられるのはもちろん彼ら自身の努力もあるが、活動に専念できた土壌を作ってくれた先輩がいたからである。ジャニーズでも演技が出来る。笑いも出来ると納得させるための戦いはSMAPがやってくれていたからである。

 

感謝の思いを伝えていく期間と設定したのは自分たちの納得のためもあるだろう。ファンのためでもあるというのも分かる。でもそれを持って誠意だと、これで納得してくれ、無責任ではないだろうというのはファンが決めることであり嵐が決めることではない。休止の謝罪あって、見返りとしてあと2年の活動で足りるかどうか分からないが最後まで応援してほしいと言ってほしかった。自分たちが決めた休止なのだから。

 

あの場のアドリブの上げ足をとっても仕方がないし、たぶん櫻井君はリーダー個人への無責任とイメージしてしまい冷静さを欠いた部分があったと思う。ただ今回質問者への賛否両論はあったが、その返答へは否定的な意見がなかったので少し残してみた。彼らにこれまでの活動に対しての自負はあると思うが、ファンの期待を裏切ってしまった事実は一旦認めるべきだと思う。最後まで謙虚に。