Quinoss.com

物語の感想やニュースの意見等々を更新しています

監察医 朝顔 感想④ スピーディさが怖い

第5話の死因の結論付けは素人感覚では強引な気がしないでもないが、今後このようなことが増えていく警告のようで恐ろしかった。人口減少とは人手不足や税収の減少のような直接的な弊害だけではなく、本来助かる可能性の高かった事故の犠牲者が増えていくなど間接的な被害の怖さを見せられた気がした。孤独死は制度や科学技術で抑止可能だと思うが、その防衛策は本人の意思を確認出来るうちに行わなければならない。認知症になる前に。人口減少時代といっても高齢者の割合は増えていくのだから、少しでも貴重な働き手の負担を減らすために、長寿時代の今だからこそ60才までに各々が将来の策を講じる責任はあるのではないだろうか。儂は野垂れ死ぬからよいというのが最も迷惑を掛ける可能性が高い。そんな人ほど長生きするのだから。

 

今回も不思議な感覚だった。解剖捜査パートも十分面白く満足感もあったのだが、いつもの父娘パートが始まったときに何気なく時計を確認したらまだ21時38分。既に1話終わったくらいの充実感があるのにまだ20分残っている。毎話得した気分になるのは私だけだろうか。それとも巧みな構成の錯覚で1人喜ばされているだけなのだろうか。面白いドラマや映画を観て時間が経つのが早いなと感じることはよくあるのだが、面白いのに時間が長く感じて嬉しいという感覚は初めてだ。単純に同時進行の2本立てっぽい構成に慣れていないからだろうか。

 

毎度お楽しみの桑原君だがカキ氷の描写はやり過ぎ。同居の心境を軽く考えているように映る。義父であり上司である平との生活というものを深くは考えていないのかもしれない。でもそこが彼の良いところであることを表した場面だったのだろうか。それにしてもスピーディ。順調すぎるドラマにだいたい待っているのは悲劇、というセオリーもこうなったら覆してほしいところ。

 

朝顔の平への結婚の挨拶はまるで江が嫁ぐようだった(涙)