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どうする家康 第32回 感想 なかいり作戦

NHKのVFX。使い方が上手くなってきていて違和感がなくなり、逆に話題にならなくなってきている気がする。あの軍勢や背景をバックにした実際のロケ撮だった場合のコストを考えれば圧倒的なコスパを実現しているのではないだろうか。何万規模の軍勢は既にエキストラ不要の時代になり、あとは接近戦と遠距離の融合が上手くいけばいずれ人間の目では本物と見分けがつかない合戦模様が描けるようになると思う。

 

合戦前後の四天王+本多正信の紹介シーンはちょっと要らなかったかな。彼らの活躍は演技・演出だけで示してほしい。急に戦隊ものの名乗りのようなチープさを感じてしまう。とはいえ今回の小牧長久手戦は初期のCGの不安感を一掃するくらいの出来だったと思う。大軍勢感や堀での作業風景などはほとんど違和感がなかった。あとは接近戦時のセット感を背景とうまく融合させて払拭出来ればパーフェクトだと思う。関ヶ原や大坂の陣でそれを成しえたら「どうする家康」は次世代戦国大河の走りだったと言われるようになると思う。

 

ブログの最初に書いたように理想が高いほど初動の違和感は大きいのかもしれない。制作陣の挑戦が家康の出世と連動し、同じように花開こうとしている雰囲気がある。毎週日曜に見ているVIVANTは逆に初回のインパクトとコストで視聴者の心をつかんだ。その分2話以降の演出は控えめだ。民放には出来ないやり方をしてこその大河。クライマックスに向けて戦国の主人公を新たな高みへと上げてほしい。