Quinoss.com

物語の感想やニュースの意見等々を更新しています

どうする家康 第18回 感想 はだかる忠真 あざむく広次

やってくれたな古沢良太。なんという伏線回収。名前覚えられないのは単なるウケ狙いだと思ってたよ( ノД`)

 

オープニングの雰囲気が変わり、バリバリターニングポイント感を出して始まった今回。「真・三方ヶ原合戦」と銘打った神回は最悪の状況から始まった。麒麟がくるでは血飛沫が全くない戦闘シーンだったが、どうする家康から少し殺し合いの見せ方が変わった。思えば初めから桶狭間で今川義元の首を掲げる信長には戦慄させられた。前回三方ヶ原の戦いでも金荼毘具足の遺体が運ばれその首が掲げられたシーンで終わる。視聴者はあれが家康ではないことを知っている。でもそれがなぜなのかが分からない。真相を見せるため開戦前に時が戻される。

 

大群の魚鱗の陣を布いた武田軍の前に徳川軍は何の策もなく撤退する。家康の所在も分からない。家臣団も総崩れでバラバラに浜松城へ引き返す。そんな中で忠勝・康政も窮地に。そこに現れたのが忠勝の叔父忠真。相変わらず酒を飲んでいるが何故か強い。2人には家康の元へ急げと促す。意図を汲んだのか康政の逃げ足は速かったw そして忠勝を逃がすための叔父上の説得は見事だった。この忠真の弁慶のような踏ん張りがあって2人はこのあと家康を助け出すことになる。

 

そして夏目広次パート。名前が覚えられないくらい影が薄いから影武者になるってオチだとずっと思ってたよ。まさか子供の頃の家康のそばにいた人だったなんて。なんなら家康の能力を一番最初に見抜いていた家臣だった。幼い家康も信頼していて、その頃の名前が吉信だったため広次と覚えられない・・・なんちゅう伏線。「吉信じゃろう」は泣けた。広次の策略にすぐに家康の鎧を剥がす康政と自分が行くという忠勝。それを制し黙々と金荼毘具足をまとう広次。何気に広次とともに無言で戦場に向かった名も知れぬ家臣たちが一番カッコよかった。

 

結果信玄が広次の首をみても家康ではないと言わなかったことも、空城計を見抜きつつ攻めなかったことも、既に自分の病状を知っていて無駄な時間を使わないためだったという、少し強引ながらも理にかなった解釈もとても良かった。いろいろ言われた、ワシも言ったかもしれん話のもの足りなさをここにきて一蹴する神シナリオに脱帽。

真・三方ヶ原合戦

これまでの大河で幾多の家康を見てきたが、正直この先タヌキ親父で性格悪くないと乗り切れない出来事がまだまだ出てくる。どうする家康では泣き虫で臆病で情に厚いキャラ。この設定で史実とのギャップをいかに違和感なくシナリオに起こすかは至難の業だと思う。けれど今回の三方ヶ原で乗り越えていく期待感が大きくなった。

 

浜松まつりで甲本さんが夏目広次として参加してたのは、まだ役としては生きていてこれが最後だからだとしたら凄すぎる。パレードの方が放送よりあとだったら盛り上がったかもしれないけれど、その場合は参加しなかったのかも・・・。