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日曜の夜ぐらいは・・・ 第1話 第2話 感想

久しぶりの民放ドラマの感想。

 

コロナ後2020年代のドラマを振り返ってみるとそれなりに面白かったドラマもあったと思う。視聴した中では「テセウスの船」「最愛」「silent」、最近では「ブラッシュアップライフ」が良かった。ミステリー要素が面白さの核になっているものが多い中、純粋にシナリオだけに魅せられたのはsilentのみだったかなと感じる。少しさかのぼって傑作と思っているのは残念ながらNHK制作の「透明なゆりかご」 もちろん池井戸潤原作のドラマとかもいつもクオリティが高いが、結末を知っていても再び見たくなるくらいのものはなかなかに稀だ。

 

ドラマが面白いと思う要素って意外と説明しにくい。今回なぜこのドラマを取り上げたのか具体的な理由を述べるのは難しい。あえて言えば直感。清野菜名と岸井ゆきのへの信頼が高かったし、めるるはおそらくやってくれる気がしていた。 普段の言動が若干怪し目の人で恐ろしい演技力を発揮する人たちをこれまでたくさん見てきたので、失礼ながらその期待感があった。そう思いながらも第1話を失念。TVerで夕方見てその日の夜に第2話を見た。便利な時代だ。ちょうど1・2話がプロローグといった内容だった。まさかこの方向性のドラマで宝くじを当ててくるとは思わなかった。そして今のところジャストフィットしていないように感じるタイトルの謎。単純に日曜放送だからではない気はしている。

 

不思議なものでこのドラマは面白くなるという感覚は、トレンドやSNSを見ると作品が共通していることが多い。既にこの作品の評価も開始時期が遅かった分、追い込み馬の末脚のように他のドラマをまくり始めている。でも意外とそれぞれの感想を見てもその理由の共通点は見出しにくい。個人的には3人の演技力と丁寧なシナリオと言えるが、おそらくそんな単純なものではない気がする。

 

今のところ主要登場人物が少ない。そこにパンダとエレキコミックの隠し味感。カメラアングルの丁寧さ。エンディングの手の込み様。総合的な手抜き感のなさから滲み出てくる作品への信頼感が相対評価が高い要因だろう。そこへ来てその雰囲気を根底から覆すような宝くじ。第3話以降の景色が全く変わり始めた。久しぶりに次が待ち遠しい作品に出会えてうれしい反面、日曜の夜という現実に引き戻される落差がしんどいのが少し残念。常に6日遅れでTVerで見ようかな。

日曜の夜ぐらいは・・・のパンダ