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どうする家康 第16回 感想 ぶとうは勝頼

たしかに武田が何故強いのかを表現したものはこれまであまりなかったかもしれない。信玄が言うように石高も少なく海もない甲斐で、現代でも戦国最強と謳われる所以は赤備えの騎馬隊のイメージが大きい。しかし冒頭の調略力の高さや金山による財力、そして信玄自身の統率力をもって総合的に最強なことがよく分かった。そして兵力を人質の境遇によって表す。初回とは異なり、今回の初めの仕置きシーンの意味合いが変わってくるところも凄くよかった。

 

徳川家の歴史にはまだまだ疎く源三郎勝俊の史実を初めて認識した。それにしてもあえて時代錯誤的な暴力シーンの数々。打って変わって話し合うだけの徳川。パワハラやしごきに耐えたものが強いという演出により、最期はそうでない者が勝つと言うための伏線か。

 

岡田君が全体の演出にまで関わっているかは分からないが、この大河では個々の戦闘能力の高さへの説得力の裏付けが多い。主人公家康が単純に運だけで生きのびたわけではないであろう下地があって、「なわけないだろう」的な部分を軽減している。次回の三方ヶ原でもそのサバイバル能力を発揮するのだろう。

 

それとは裏腹に半蔵の仕事はいつも運要素が強い。忍者ではないと言いながら実務が多いw 忍び込む日時も見抜かれワザと逃がされているし、信玄の戦略次第では服部一族もここで潰えていたということか。頼りなさからくる面白さはあるが今年の伊賀越えは「押し通る」以上のリスクが待っていそう。