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園児置き去りについて

全職員の無責任さはこれからずっと指摘されて生きていかなくてはならないだろうからそこはスルーする。この事件の顛末や会見で思ったのは、命を預かる施設の経営者には定期的に適応能力をテストする必要があるということ。高齢者の運転免許更新ですら適当な状態であることを聞くので経営能力を判断するのは容易ではないだろう。それでも不適格者のもとで弱者が亡くなっていくことは止めなければならない。

 

幼稚園や保育園などの職員の仕事は大変で、常に神経をすり減らしていることも想像できる。それでもいつも出欠連絡のある親の子が来ていないという異常事態に気づいていながら、何の行動も起こさなかったというのは理解が追いつかない。連絡ない親に慣れてしまっていたは噓の言い訳だろう。経営者や園長に近い立場の人間が欠席と判断した場合でも確認訂正できる、言える職場環境ではなかったのではないかと疑ってしまう。

 

会見の一部やニュースなどを見る限りこの園長が不適合者であったことは分かる。記者の質問にもあったけれどこの事件が偶然か必然かと言われれば必然と言わざるを得ない。どこか他人事である話し方は物事を俯瞰した状態で見られる能力の証なのかもしれない。でも園長に最大に必要な能力はキレイごとではなく子供を思う気持ちだったと思う。それは日頃の点呼の徹底であったり、違和感を共有できる職場環境の保持であったり、非常時ではないときの積み重ねの行動は子供に対しての愛情がなければ怠ってしまうことだと思うから。

 

それから幼稚園や保育園に限らず、世の中の施設や仕事の人員数や給与設定を今一度見直す必要があると思う。人口が減少していく中でも社会インフラを適正に維持できるかは重要な課題。施設を正常に運営できるような社会のしくみは早急に作らなければならない。人手不足がさまざまな場所で発生している時代。人の命が掛かっている場所から優先的な改善が望まれる。

 

今回苦しい思いをして亡くなってしまった子に対してはかわいそうで済まされる事案ではない。そしてこれからそれを背負って生きていく親や施設関係者、当日休まざるをえなかったバスの運転手などのことを考えると防止策は待ったなしであると強く思う。