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SMILE / フルーツパーク時之栖 de Live vol.13

千載一遇のチャンスが廻ってきた。

 

大袈裟に思えるかもしれないが、日曜祝日だけが休みで田舎の小さい民間企業で働く者にとっては平日に有休を取るのはまだまだハードルが高い。ましてや嫁が日祝出勤ありの仕事をしていて、子供が小さかった頃は休みは基本子守だった。その娘も既に自分で好きなアーティストのライブに行くようになったので流石にもういいかと思っていたらコロナがやってきた。

 

2020年と2021年は結構自粛やマスクは徹底していた。ワクチンも3回打ってコロナの死亡率も下がってきたし2022年は一度好きなところに行ってみようと考えていた。そんな矢先に浅田信一氏のホームページでイベント出演の告知があった。しかもSMILEで。浜松なら3時間弱で行けるし、夕方からなので余裕をもって入れる。すぐさま嫁に浜松行きを宣言。餃子好きの彼女をそそのかし、会社には念のため月曜有休を出し心の余裕も確保。スマホにはSMILEの曲をコンプリートして準備万端。

 

当日の計画も練った。浜松を目的に来るのは2回目。そのときに浜松餃子は有名どころで食べているのと、個人的にはあまり餃子に興味がないのであくまでライブを中心に設定。さわやか→フルーツパーク(かき氷含む)→五味八珍→スーパー銭湯→のっぽパン→帰路で浜松の思いつくローカルフードを食べつくす。いざ浜松へ。

 

さわやかの待ち時間は織り込み済み。1時間待って正午にはありつけた。接客は◎、味はハードルを上げ過ぎていたかも。美味しかったけれど待ち時間とコスパを考えると次も来ようとまではならなかった。そしてフルーツパークへ14時台に到着。かき氷祭が15時までだったので計画通り。しかし晴天が裏目に。行列を待ってかき氷を手にしたのは1時間後。炎天下で疲労困憊。フルーツパーク内で飲み物だけ買って休もうとライブ会場に向かった。演奏が聞こえてきて予想以上の上手さに驚いた。社会人バンド演奏って書いてあったから気楽に行ったら雰囲気が違った。プロじゃねえか。おかげでSMILEまで退屈せずに楽しめた。

 

正直なところ社会人バンド演奏ってなっていたので本当にSMILEが観られるのか疑わしいところがあった。前日の浅田氏のSNSをチェックして浜松に来てることを確認していたw ちらほらKEEP SMILEのTシャツを着たスタッフや観客が現れだし、舞台袖に鈴木氏や池沼氏そして牧田氏も見えたのでやっと安心できた。挙句に同じく舞台袖から現れた浅田氏が普通に観客席に座っていた。こんなのありかと思わず笑ってしまった。裏でグッズも売ってるようなので見に行ったらそこでも浅田氏とすれ違った。ライブCDは基本買わないけれど記念に購入したらスタッフのお姉さんがTシャツ用のステッカーを付けてくれて嬉しかった。

 

さて待ちに待ったSMILEステージ。予定より早くメンバーがマスク姿で登場。セッティングを始めた。確認で一足早くDRIVEが聴けた。フルーツパークの入園料だけで観れることを思ったら既に申し訳ないくらいだった。目の前で音響チェックまで観られて一旦きちんとハケてくれたw そして本番の幕が上がった。野外だけど。

 

SMILE フルパ

◇流れ星と月の石 -RIGHT AND DARKNESS-

WESTSIDEで登場。ちょっとしたトークのあと曲紹介もなく開始。何か出だし浅田氏が打ち合わせと違った様子。でもすぐ演奏再開。1時間弱なのでタイトに進めてくれたみたい。ファーストアルバム最後の曲。デビュー曲でSMILEを知って最初のアルバムを手にしたときが19才。それまで聴いていた楽曲と比べると歌詞もメロディも難解でスッとは入ってこなかった。ありていに言えばキャッチーではない。この曲もどちらかと言えばあとから好きになった方。初期SMILEらしい楽曲。浅田氏が他のバンドと比べて謙遜していたけれど全然素晴らしい演奏と声だった。サポートの方のドラムが迫力あって感動した。

 

◇明日の行方

次もサラッとデビュー曲という紹介だけで演奏開始。さすがに胸が熱くなる。もう既に最初に聴いたのがどういうシチュエーションだったか覚えていないけれど、超絶なインパクトで心をつかまれた感覚は残っている。1人暮らしを始めて見知らぬ土地の文化に慣れ始めた頃。27年越しでやっと目の前で生で聴くことが出来た。というか四半世紀たっても演奏してくれているSMILEに感謝しかない。何度も聴いてきて懐かしさなんてないけれど、多感でまさに明日の行方が分からなかった頃にヘビロテだった大事な曲であることに変わりはない。

 

◇LOSER

そして間髪入れずLOSER。既に選曲最高。最初の歌詞と前後の演奏が好き。冒頭の歌詞は名作の小説のようだ。これを生演奏で聴けるなんて生きていて良かった。鈴木氏のギターが心を揺さぶる。モアベターのアレンジも嫌いじゃないけどやっぱりオリジナルバージョンの演奏が好きだ。

 

◇ジグソーパズル

メンバー紹介のあとすぐに演奏。SMILEのライブは初めてだから知らなかったけれど紙飛行機が飛ぶのね。そんな歌はMULTI MAXのWINDY ROADしか知らないw 観客との一体感に少し気おくれしながらしんみり聴いていた。シャイなんで実はコロナ禍のライブってある意味ハシャギ過ぎなくて嫌いじゃない。年も重ねたし小規模でじっくりなライブもありだと思っている。

 

◇DRIVE

続けてDRIVE。社会人になる前の冬に発売されて、文字通り車に乗り始めた頃に聞いた曲。これも何度も聞いているけれど、そのとき走っていたバイパスというかそれこそ星空の農道の情景が思い浮かぶ。テンポが速いわけではないのに疾走感がある不思議な曲。ギターとドラムの生演奏がめちゃくちゃバえる。

 

◇UNKNOWN WORLD

告知MCをはさんで6曲目。2枚目のアルバムに収録されていたオープニング曲。SMILEのアルバムは各オープニングが秀逸。どの曲も個人的ランキング上位に位置する。特にUNKNOWN WORLDは浅田氏の最新曲であるアタラシイセカイに通ずる。テレビの画面では政治が動くけど君に触れたいだけなんだという歌詞はまるでコロナ禍を表しているかのよう。これも生演奏が合う。最高のセットリストでした。

 

◇昨日の少年

予告アンコール後の1曲w 閉園時間も決まっているし気を使って頂いた演出。また1度裏にハケてすぐ再登場。再結成や新曲を匂わすMC。ソロやたくさんのプロデュースを経た浅田氏によるSMILE新曲とかアルバムとか出たら嬉しすぎる。それを糧に生きていくのでもう何年先の発売日でも待てる。胸に沁みた昨日の少年を聴いてそのまま、物販に立つSMILEには会わずに会場をあとにした。

 

あまりの近さに驚いたライブだった。でもSMILEはいつまでも憧れの人たちでいてほしいので接触は控えた。大変だったコロナ禍は遠距離で近づく術を教えてくれた。これまでの四半世紀よりも更なる心の支えになってくれるはず。ただ全国に私のような人見知りの言い訳をするようなファンはたくさんいると思うんで浜松だけに愛されるSMILEではなく、全国にも出てきてもらえるとうれしい。世代的に昔よりは自由になった人も多いと思うんで。

 

 

興奮と余韻なのかあまり空腹感はなかったけれど五味八珍へ。餃子とラーメンは正直なところ美味さは分からなかった。だがしかしチャーハンと酢豚と春巻きがクソ美味かった。チャーハンのふんわり感、酢豚の肉のカリッと感、春巻きのサクッと感と海老のプリッと感。もう語彙力ゼロの食レポだが、次も来たらチャーハン大盛でたのむぜ。ないなら2回たのむ。それくらい素晴らしかった。そしてひと風呂浴びてのっぽパンをゲット。クリームと丹那牛乳を食べたけどこちらは普通でした。来年の大河は直虎以来のまた浜松。麒麟がくるでは自制したのでその鬱憤を晴らしにまた来る予定。さらば浜松。