少し前にアップしようとしていた記事が消えたり、他の記事も進まないので３月は１個だけ結構前に下書きに残していた記事を。
いわゆるソーシャルゲームが世の中に浸透して１０年以上が経ったかと思う。自分的にも社会人になってからテレビの前で腰を落ち着けてゲームをする時間の余裕も体力の余裕も学生時代のようにはなくなり、ちょこちょこと気晴らし程度にスマホゲームをやるようになっていった。「怪盗ロワイヤル」やガンダム系のゲームなどこれまで何種類かをある程度の期間やってきた。どれも基本構造は同じで、時間＝ポイントを消費してエリアを進めたり、他者と協力してボスを倒してレベルアップさせていく。売り切りのゲームのように終わりがあるわけではなく似たようなイベントの繰り返し。課金をすればポイントをもらえたり、その時点で最強のキャラや武器が手に入ったり、基本的にお金を払えばその時点では急に優位に立てる。でも半年もすればそれは使い物にならなくなる。せめてゲーム性があり面白いならいいが戦略性もアクション要素もほとんどない。
３年前にポケモンGOが登場した。ガチャ要素も少なくひたすら自らが現実の世界を動いてポケモンを捕まえにいく。課金者がそこまで優位に立てるわけでもなくピカチュウしか知らなかった私も運動を兼ねてハマっていた。しかしやはりこのゲームも終わりがあるわけではなくゲーム性も少ない。さらにプレー人口の少ない地域では他のプレーヤーとコミュニケーションをはかり人を集めて戦わなければボスを倒せない。それに何より指定された時間に現実的にその場所に行かなくてはならないことが大変だ。最初はイベントも少なく余裕をもってやれていたが、仕事終わりの時間ではボス討伐の機会も少ないし、最近は土日の指定時間のイベントの拘束に疲れてしまった。
なによりソーシャルゲームにはアクションゲームのような操作の楽しさも、シミュレーションゲームのような戦略的な面白さも皆無なため、費やした時間に対してふと我に返り虚しくなってしまうことがある。一度だけプレー中のゲームサイトがなくなるという経験をした。「ガンダムキングダム」というソーシャルゲームがあったのが突然の予告であっという間に消えてしまった。課金はほとんどしていなかったのだが、ネットのゲームは何も残らない。愛着のあったキャラクターや機体も、昨日まで全国のプレーヤーと競い合っていたランキングも一瞬でなくなった。自らが飽きてやらなくなる前に、やめさせられることもあるのがソーシャルゲーム、ネットゲームなんだと思わされた。ガンダムブランドですらこうなのだからどんなゲームもいつ消えるかは分からない。
そんな中であるときふと昔遊んでいたサターンを起動させてみた。本体の記憶用？電池を交換したら昔のデータが残っていた。遊んでいた頃の記憶がすぐに蘇った。バーチャファイターのコマンドやセガラリーのコースもすぐに思い出せた。インターネットが主流になったことでいくつもの不便さが消えたがいくつもの思い出も消していく。だからネットゲームには面白さは見出さない方が良いのだろうか。いつか跡形もなく消えていくのだから。
メガドライブからドリームキャストまでセガユーザーだった私にとっては懐かしい「ラングリッサー」がスマホゲームに登場した。といっても初代～Ⅲまでくらいで記憶も薄い。どちらかといえばシャイニングフォース派だったので。個人的にシミュレーション及びSRPGが好きだ。相性や装備等を考えながらチマチマ動かすゲームが大好物である。種類が多く駒を鍛えられる詰将棋を解いていくような面白さ。ストーリーはあまり重視はしていないが、ゲームバランスやビジュアル、BGMでドラマチックな戦場の指揮官になれる。
その他にも信長の野望、大戦略、タクティクスオウガ、ファイナルファンタジータクティクス等もプレー経験はあるがスマホとの相性はいまいちで続かなかった。SRPGのフィールドや設定の細かさは小さな画面ではやりづらい。しかし今回復活したラングリッサーモバイルは見事にその欠点をなくし、私にとってはゲーム本来の面白さとソーシャルゲームの長所をうまく融合した企業努力を感じるものになっている。運営元は中国資本の会社らしくラングリッサーの知名度は日本よりも高いらしい。人気の経緯や他国の現在の状況などあまり把握していないけれど、純国産でやったらある意味続くか心配なのでむしろ海外だけでもそれなりに人気があるのはありがたい。
面白さと引き換えにそれなりに時間と手間はかかる。いわゆる周回プレーとかも必要だけどパソコンを使いオートにすればスマホが占拠されないので助かる。いろんな意味で個人的好みと環境に合致したゲーム。こういうゲームが作られることを望むけれど、その他のじっくりやりこむようなゲームはこの先しばらくやれそうにない。ラングリッサーモバイルが続く限り。
