現在誰のネタを一番見たいかといえば「さらば青春の光」だと答える。2012年にキングオブコントのイタトンで出会い、のちの能やんで心をつかまれた。彼らのネタはすべて１つのひらめきを元にその設定を上手く広げたスタイルが多い。ぼったくりバーの桁が増えていく請求や、漫画みたいな話を聞かされた相手がお前の話はまるで能のようだとずっと言ってくるボケも思いついた設定の料理の仕方が最高にうまい。１日中彼らのネタを観ていたい。「能やん」なんてもう何回観たか分からない。
ネタの設定や流れは森田が中心に作っているし、森田色のイメージが強い彼らだが相方東口の演技力や熱めキャラの森田とのバランスも絶妙で、延々とネタを観たりトークを聴いたりしていても疲れない。昔でいえばアンタッチャブルの山崎と柴田のようなボケたおしたいキャラとツッコミまくりたいキャラのコンビだと爆発力は高いのだが、長時間の視聴はキツいということが起きてしまう。面白さと絶妙な気持ち良さ。単純に自分の好みなだけということも否めないのだが。
それにしても彼らの作り出すネタの中にいることは何故こんなに居心地が良いのだろうか。たぶんギャラのことや下ネタなどのゲスい話をしがちなキャラに見せながら、彼らは幼子のようにコントや漫才を楽しんでいるように感じるからではないだろうか。オチを知ってるのに何度も見られるネタを量産しているコンビはあまりいない。正月も居酒屋ネタをやっていたけれどエビマヨ待ちの自分がいた。
