終わり間際に尾張潜入ミッション発動。帰蝶から信長を見てこいという指令。出没のうわさのある熱田の市場に向かってみると菊丸を発見。信長は供を連れて毎日漁に出ているとのこと。案内されて港に来てみると・・・。朝日を背に船に立って笑顔で近づいてくる漁師。商人光秀と信長の初対面はガチンココスプレ対決。二人の第一印象や会話などは次回をお楽しみにといった感じで第７回は終了。
前半で斎藤家と織田家、美濃と尾張の立場や立地を分かりやすく説明している。信秀と道三の利害が一致し帰蝶は信長のもとへ嫁ぐことになる。美濃に尾張の大うつけといううわさが本当に伝わっていたとしたら、帰蝶にとってこんな一大事なことはなかっただろう。領主の行動によって家や自分が滅びる可能性のある時代。うつけの種類によっては斎藤家にも悪影響を及ぼす。実際の帰蝶にこの行動力があったとしたら、光秀に信長調査を依頼するのは自然なことだ。
「麒麟がくる」の主人公を除く最大のキーパーソン織田信長。今年の大河の全体を占う意味では次回の染谷将太の演技は注目だ。たぶんステレオタイプな信長ではないと予想されるが、既に光秀がすぐすねる万平さんと化しているので「なつぞら」のアニメーター神地くんのようになってしまったらキレキャラ同士で面倒くさそうだ。ちょっと軽すぎる。
新キャストの発表もあり朝倉義景、柴田勝家、明智秀満等々今年の顔触れは見た目が若い。子供のころに見ていた大河の評定などはおじいちゃんの集まりに見えたが、今は同年代が中心だから若く感じるのだろうか。にしても安藤政信の権六がシュッとしとるな。サンタマリアの義景も意表を突かれたし、なんというか先行イメージを崩される感じが気持ちいい。主人公の明智光秀をはじめ、こうであろうなという先入観で無意識に観てしまっていることが浮き彫りになる。実際の歴史上の人物たちも本当は全く異なる風体で生きていたのかもしれない。これから起きる信長の行いや歴史の事実も、表現する人物によっては見方が変わるかもしれない。今年の大河にはそのへんを特に期待したい。
それを思うと近年の石田三成はイメージが良い。大河の主役もこちらが先かと思われたがまさかの光秀。今年の終わりにはどんな明智光秀が生まれているのか楽しみだ。
