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監察医 朝顔 感想② 義父と義理の息子

震災を描く制作陣の覚悟を見せられた2話までだったが、3話までの間に平成以降最悪の放火事件が起きてしまった。既におおまかなストーリーや脚本は出来上がっているとは思うのだが、月9枠であることで社会的責任としての改編はせざるを得ない。偶然第3話は放火事件であり再編集をされた模様。もともとキツめの描写はされていないドラマだったが、配慮された結果見るに堪えない箇所はなかったように思う。それでも今悲しみの中にいる方々にとっては辛い話だった。少しでも被害者の救いになるようなドラマになることを願いたい。主人公や周りの監察医、警察等がみな被害者への配慮をされているキャラクター設定であることは良かった。犯人を挙げられればどうでもいいような性格の役回りの登場人物は今のところ出てきていない。事件や震災を乗り越える力になるようなドラマとして、今一度月9枠の誇りに掛けて制作されていってほしい。

 

第3話の本編事件解決のところはなかなか思いつけない犯行理由だった。それでも飛躍したひらめきや理屈の分からない推理ではなく、理論立った経緯と動機で納得出来た。桑原刑事のお手柄回ではあったのだが、本編以外でまさかあんなオチがあるとは思わず笑ってしまった。このドラマの風間俊介にはやられっぱなしだ。上司であり義父になる平(時任三郎)と彼の関係の進展具合が面白い。毎回予想を裏切る展開で良い。てっきりしばらく平は距離を置くのだと思ったら「娘をよろしくたのむ」ときた。認めるの早いw でもそのあと醜態を晒した桑原くんは最高だった。

 

私にとっての義父は数年前に亡くなった。結婚して義父と義理の息子としてのつながりも数年だけだった。義父も同じく子供は娘のみ。義理とはいえ息子と酒を飲みかわしたいという願望はあっただろうか。ドラマを観ながらマンツーマンで飲んだことはなかったなと思い返した。とはいっても生きている実父とも腰を据えて飲んだことはない。近い身内の男同士ほど照れくさいものはないから。