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DA PUMP / USA

 

 

やられたな、という感じ「DA PUMP」の「USA」。

 

まさか音楽ネタの最初にDA PUMPのことを書くとは思ってもみなかった。

これまで巷で流れる4人編成の彼らの音楽はもちろん聞いたことがあった。紅白にも出ていたくらいだから嫌でも耳に入ってくる。たしかMCATプロデュースのイメージの強い楽曲だった。このタイミングで過去のヒット曲をさらっと久しぶりに聴いてみたけれど、そこまで古さを感じなかったことにまず驚いた。それでいて人を選ばず聴きやすい。あれだけ世間を席巻していたこともうなずける。

ただ購入して聴いたことは1度もない。耳ざわりが良く不快感はないが彼らの楽曲に何かを求めたことはない。あくまでラジオや有線、テレビなどで流れてきても不快には感じない作業用BGM。もちろんダンスも今のように市民権を得ているような状況ではなかったため注目して観ることはなかった。そしていつの間にかメディアで目にすることはなくなっていた。

 

1ヶ月くらい前、DA PUMPの新曲のジャケットがクソダサいと話題になり久しぶりに彼らを認知することになる。いろんな部分で驚愕だった。まずISSA以外知らない面子がたくさん増えてる。そしてISSAも含めて確かに「クソダサい」衣装に身を包み「クソダサい」配置でポーズをキメている想像を絶するくらいクソサムいジャケットが誕生していた。特に通常盤。正直ちょっと心配になった。何かおかしくなってしまったのだろうかと。DA PUMP終わったなと。

だがそれからしばらくして絶賛のコメントを目にする。どうせ冷やかしだろうと本気で思っていた。それがどうも違うということに気付き、そこで始めてUSAのMVを目にする。絶句。曲も歌詞も「クソダサい」すべて「クソダサい」ただ彼らは本気だった。ISSAの歌唱力、ダンサーのキレ、バラバラだと思っていた彼らの統一感、なによりクセになる「カーモンベイビーアメリカ♪」のダンスアレンジ。ダサいものは詰め込んだらカッコよくなるのか。何も残らないのにループして聴きたくなる。久々にやられた感があった。しかも一度勝手に見下していたのに。ごめんなさいDA PUMP。

 

まだ冷静ではないが分析してみたい。これはプロデューサーの賭けだったのか確信だったのかは分からない。ただ失敗したらハイリスク、クソダサい汚名を残してメディアから消えて行った可能性はゼロではなかったはずだ、素人目には。しかし全力で取りかかったISSA率いる新生DA PUMP。後から動画で見させてもらった、過去の栄光をものともしない営業活動。信じていたのか、それとも単に背水の陣だったのかショッピングモールでの草の根活動。胸が熱くなった。キャッチーさを前面に出したカバー楽曲で、ダサさ=新鮮さに昇華させたダンスで、そしてISSAの声で、我ら世間のハートを鷲づかみした。

 

最近紅白ってほとんど見ていないけど、USAで紅白観てみたい。彼らがユナイテッドするダンスを。